この “小さな本”『わたしたち、こんなふうに暮らしているよ♪』は施設や親元から離れ、地域で暮らしている知的障害のある人の生活についてご紹介しています。
知的障害のある人たちがこうした生活を始めたのは 1990 年代後半です。1979 年の養護学校義務化が実施される前後、障害のあるなしにかかわらず、地域の子どもたちが共に遊び、共に育つ環境を作り出そうという親たちの取り組みが始まりました。その取り組みの中で障害のある子もな
い子も成長し、やがて青年期を迎えました。知的障害のある青年たちが親と暮らし続けることが難しくなった時、彼らを生まれ育った地域に住まわせ続けようと、いっしょに育った青年たちが中心となって支え、その仕組みづくりへの模索が始まりました。親亡き後ではなく、親あるうちに地域に生活の場を作り出していこうという活動は、当時の地域福祉を推進する制度の萌芽期と重なり、少しずつ確実な支援体制の構築へとつながってきました。
制度は本来日本中のどこにいても利用可能ですが、その制度を実際に運用する自治体やサービスを提供する事業所の数や実施の仕方には違いがあります。知的障害のある人たちとその生活を支える親を含む支援者たちは、様々な工夫と交渉を重ねて今、それぞれの生活を作り出しています。
この本は、1人ひとりの生活を取り上げ、皆さんにわかりやすいかたちで提示しています。今まで、知的障害があるから、親元を離れるなんて考えられない、施設しかない、グループホームに託すしかない、と思ってきた人たちに、「あ、こんな生活があるんだ」「これなら、やれそう」「グループホームにもいろいろあるんだ」「へー、なるほど!」と思ってもらえたらとてもうれしいです。
あなたの暮らしに新たな可能性が見えたら、動き出してみませんか?
(『わたしたち、こんなふうに暮 く らしているよ♪』はじめに より引用)
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『わたしたち、こんなふうに暮らしているよ♪』スライドショー